研究法

Materials and Methods

写真説明
1.標本観察と分離菌株,2.分離用培地の作製,3.子嚢菌の分離培養.

材料および方法

標本は,1998年以降東日本各地で採集した.形態的特徴の観察はRogerson and Samuels (1994)の方法に準じて行った.すなわち,テレオモルフは,外形観察後,各組織を3% KOH水溶液およびラクトフェノール液にマウントして組織の変色性を記録し,顕微鏡観察を行った.子嚢胞子は,採集後,直ちに素寒天(Difco)上に放出させ,ラクトフェノール液にマウントして50個以上の大きさの計測値を基に記載した.同時に簡易ミクロマニピュレーターで胞子を分離し,単胞子または少数の胞子塊を,ポテトデキストロース寒天平面(Difco)に移植培養して分離株を確立した.分離株の培養性状の観察は,矢口(1997)の方法に準じて行った.すなわち,各分離株をポテトデキストロース寒天培地で前培養後,同培地,麦芽寒天培地(Difco),麦芽エキス寒天培地(Difco),コーンミール寒天培地(Difco)に接種して,202530,または37℃で暗所培養後,コロニーと分生子構造を観察した.分生子の大きさは50個以上の計測値を基に記載した.

 

参考文献 (References)
常盤俊之・奥田徹.2001.日本産菌寄生性子嚢菌Hypomyces属菌3種について.日菌報 42: 199-209.

Tokiwa T, Okuda T (2001) Japanese fungicolous ascomycetes, three Hypomyces species.  Nippon Kingakukai Kaiho 42: 199-209 (in Japanese)



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